運命には数式がある。
手のひらの皺、星の配置、名に宿る数——
古人が「占い」と呼んだものの奥底には、
まだ誰も解き明かしていない法則が眠っている。
我々はそれを見つけ出す。
自らを知ることは、人生を切り拓く最初の一歩である。
占いは非科学的なものだと、かつての私も思っていた。
純粋数学を志し、数式の美しさに没頭していた大学院時代。ある日、古書店で手に取った江戸期の相学書に、位相幾何学との奇妙な符合を見つけた。手相の線の分岐パターンが、ある種の数学的構造と一致していた。偶然にしては、あまりに美しかった。
指導教官には一笑に付された。同期には変わり者と呼ばれた。それでも、研究を止めることはできなかった。
学会を離れ、京都の町家に小さな研究室を構えた。占術文献を数理モデルで読み解き、古来の叡智に現代の解析を重ねる。それが、この研究所のはじまりである。
運命を「信じる」のではない。運命を「解く」のだ。